from:歯科衛生士 入社5年目



私は普段、主に予防・歯周病治療などメインテナンス業務を行っています。

私の担当患者さんは小さなお子様から年配の方まで本当に幅広いです。基本的には、初診からずっと同じ患者様を担当していくことができるのですが、「歯周病治療」「定期健診」を受けたことがない患者様も多くいらっしゃいます。

そのため、初日~初めの数ヶ月はいかに信頼関係をつくり・モチベーションを上げられるかということに注意しているのですが、先日すごく嬉しいことがあったのでシェアしますね。

先日、初めてひだまり歯科医院に来院された患者様の検査を担当させていただきました。50代の男性で「虫歯だけ早く治してくれればいいから」と、どこかそっけない態度。ご自身の口腔内への関心は低く、実際にお口の中を診てもCもPも進行しており「このままにしていくわけにはいかないな・・・」という状態でした。

写真や検査の数値、このままにしたくないこと、私に任せてほしいことを一つずつお伝えしていきましたが、口数も少なく、興味がないような、あまり聞いてくれていないような様子でした。

次回の受診日をご提案して「次は、普段お使いの歯ブラシをお持ちくださいね。使い慣れたもので練習していきましょう!」とお伝えはしたものの、正直「もう来てくれないかな・・・」という気持ちもよぎりました。

でも、その方は約束通りその日に来院してくださったんです。しかも、その手には巾着袋に入った歯ブラシが。

「全部、聞いていて下さったんだ」と思いました。そっけなく見えても、思いが伝わっていたのがすごく嬉しく思いました。その患者様は、もちろん今でも私の担当で定期健診に通院してくださっています。

「通院のモチベーションを上げること」もDHの大切な役割

同じような体験をしているDHは多いと思います。特に男性の患者様のモチベーションをあげるのは一朝一夕には難しいですね(笑)

特に先輩方は本当にすごくて、

「歯みがきの練習なんていらない」
「どうせ歯が悪いんだからあきらめている」
「自分なんて入れ歯になるんだから」

という患者様とも少しずつ信頼関係を築き、最終的には「○○さんの言う通りにしてきて本当に良かった。口の中が変わっているのが良く分かる。」と言わせてしまう実力があるんですよね。

1日、2日ほどの来院で完全にモチベーションを上げたり、永久に信頼関係を築くことは難しいと思います。患者様の期待を越える努力をして、定期健診が「日常」になるように患者様一人ひとりに寄り添っていきたいと思っています。